■ URAシンポジウムセッション
URA制度導入による産学官連携の新たな展開
セッションオーガナイザー  伊藤 正実(群馬大学)
桑江 良昇(宇都宮大学)
パネラー 柿田 佳子(エルゼビア・ジャパン株式会社)  
  石塚 悟史(高知大学)  
  杉原 伸宏(信州大学) 「研究と産学官連携の高次元での融合を目指すURA活動」
  原田 隆(東京工業大学)  
司会者 伊藤 正実(群馬大学)  

日本の既存の産業が成熟しつつある中、産業構造の変換が求められている状況であり、これへの対処に向けて大学の研究力を強化し、本質的なイノベーションにつなげようという流れから、URAが大学に導入されたと捉えることが出来る。即ち、これにより大学における産学官連携のスコープは大きく変わっていくことが予想される。一方、産学官連携においては、リニアモデルではなくインタラクティブな関係を構築しなければ、イノベーションの創出につながる可能性は決して高くならない事は過去の経験が実証している。URA制度の大学への導入は日本における産学官連携の質の変容を意味することなのか、課題等も含めて将来の展望について議論したい。

杉原 伸宏
 
信州大学大学院工学系研究科博士課程修了後、信州大学大学院医学研究科・助手(平成12年度〜15年度)を経て、平成16年度の国立大学法人化にあわせて信州大学の産学官連携部署へ異動。以後、医工連携をはじめとして多様な研究推進・産学官連携プロジェクトの企画・運営に従事。平成23年度からURA室長も兼務。現在、信州大学URAセンター長兼URA室長、学長補佐、准教授。
研究と産学官連携の高次元での融合を目指す信州大学URAの取り組みや、課題等について紹介します。
   
原田 隆  
産業技術総合研究所特別研究員、NEDOフェロー、筑波大学アシスタント・コーディネーター、福井大学URAを経て現在、東京工業大学情報生命博士教育院 特任助教。
URAが積極的に産学連携に関与するべき理由について私見を述べた後、「評価される側」の視点から現在のURA制度について感じるいくつかの問題点を提示させていただきます。
   
柿田 佳子  
1997年University of Houston - Clear Lake, School of Arts and Science, History DepartmentにてMaster of Arts取得。2001年Boston College, School of Arts and Science, History Departmentの博士課程をABD(All But Dissertation)ステータスにて中退。2007年からエルゼビア・ジャパン株式会社勤務。現在はソリューション・マネージャーとして研究マネジメントサービスを担当。
日本における産学官連携の今後の方向性を考えるための参考として、欧米においてエルゼビアが関わっている産学官連携の事例を紹介する。
   
石塚 悟史
愛媛大学農学研究科修了(博士(農学))、JST 地域研究開発拠点事業科学技術コーディネータを経て高知大学地域共同研究センター助教授経て、現在高知大学国際・地域連携センター准教授、産学官連携部門長、産学官連携部門長、産学連携学会理事。
 
伊藤 正実
東京工業大学大学院卒(博士(工学))、花王株式会社栃木研究所を経て、日本学術振興会特別研究員(PD)、米国ミネソタ大学博士研究員の後、大分大学地域共同研究センター助教授、2008年より群馬大学産学連携・共同研究イノベーションセンター教授、産学連携学会会長。
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