Innovation dialogue
イノベーション対話の記録 001
イノベーション対話の記録

大学等シーズ・ニーズ創出強化支援事業キックオフミーティング
ワークショップの目的・テーマ


 北海道大学で、イノベイティブなアクションプランを創出する対話を開発し、そういった場を作ることができるファシリテーターの育成を行うという本事業を成功させるために、まずは、本事業を支える有志によるチームビルディングを行うことを目的とした。

 既存の産学連携の枠を超えた社会連携を目指すためのアプローチとして、目指すべき像を共有化し、地域の強みや幸福度調査を探るための最初の一歩と位置付け、タイトルを「大学等シーズ・ニーズ創出強化支援事業キックオフミーティング」とした。

 札幌市が独自に作っている「スマイル指標」を参考に、幸福の範囲は広く漠然としているため、北海道大学で新たに作られる国際研究拠点のテーマである「食と健康」をテーマに、札幌市の食と健康についての幸せ指標の作成を目指した。

【使用した対話の手法】
 1泊2日で寝食を共にする、北大型イノベーション対話(宿泊は、クマの出没により急きょ会場を変更したため、共にできなかった)を使用した。

 

【参加者の状況】
大学理系研究者をはじめ、行政、フード特区などの第3セクターなどから合計28名の参加者が集まった。

 

【ワークショップの会場】
- 札幌芸術の森(北海道札幌市南区芸術の森2−75)
- ファカルティハウスエンレイソウ(札幌市北区北11条西8丁目北海道大学構内)
- 遠友学舎(札幌市北区北18条西7丁目北海道大学構内)

 

【スケジュール】
平成25年10月19日 12:25 ~ 17:00 (札幌芸術の森)
平成25年10月19日 18:20 ~ 20:00 (エンレイソウ)
平成25年10月20日 09:10 ~ 12:45 (遠友学舎)

 

 

・ワークショップの検証

【設計にあたっての仮設、狙いと実際に行ったワークショップとの比較検討】
欧州フューチャーセンター調査で得た、場が参加者の対話に影響を及ぼすという結果を検証するべく、非日常的環境を演出するため会場の設定を行ったが、実際に場所の議論にもたらす効果は絶大で、議論の内容や、タスクの実施時間等に顕著な差が見られた。
また食事の効果も非常に高く、リラックスして個人的なことに話題を及ばすのに食事には大きな力がある。特に、さらに、通常2泊3日で行われるフューチャー・サーチの手法を日本の生活環境に適合した1泊2日のプログラムと設計した。上記効果を検証し、札幌市独自の幸福度指標の作成から潜在的ニーズを拾い上げ、次世代の研究ニーズを探ることを狙いとした。

・ワークショップのアウトプット等

【産学官連携活動につながるどのようなアイデア・コンセプト等が発掘されたか】
食については、空腹を満たすことや、栄養を摂取するものである以上に、コミュニケーションの一つのツールという意識が高いことが各グループのディスカッションに共通して出ていた。

【発掘されたアイデア・コンセプト等についてどのような活動を行ったか】
北大COI—Tのプロジェクト実施者に札幌市民のニーズとして「食と健康の幸せ指標を伝えた。

【上記の結果を次のワークショップにどのようにフィードバックしたか】
ファシリテーションの手法に特に関心を持つ人ではなく、ファシリテーションの経験がほとんどなくても、キックオフミーティングで議論の活発化に貢献した人を次回からのワークショップにファシリテーターとして招聘した。