
イノベーション対話の記録 003
参加者が未成年も含まれることから、宿泊を伴わないフューチャー・サーチではあったが、弁当の支給により1日あたりのワークショップの時間を長くし、コモンセンスまではたどり着けるように設定した
【使用した対話の手法】
北大型イノベーション対話
【参加者の状況】
今回のワークショップは若年層を対象にしているため、中学生、高校生、及び大学生(留学生2名含む)が主な参加者であった。その他、大学生テーブルファシリテーターの補助として第3セクター及び企業、また、帯広の行政関係者など合計48名が参加した。
【ワークショップの会場】
帯広畜産大学かしわプラザコンベンションルーム(北海道帯広市稲田町西2線11 帯広畜産大学構内)
【スケジュール】
3月1日(土) 15:00 ~ 19:30
3月2日(日) 09:00 ~ 15:05
【ワークショップの検証】
【設計にあたっての仮説、狙いと実際に行ったワークショップとの比較検討】
参加者が学生で年齢の開きがあるということもあり、情報提供をしっかり行った。各テーブルファシリテーターは大学生、大学院生に務めてもらったので、事前、途中、事後に全員を集めて、心構え等の講習を行ったり振り返りを行った。大人はなるべく後ろに引いて、介入しないように務めた。
情報提供は、分量の如何に寄らず、あまり実際の対話に反映されない。大学生、大学院生は思いのほか辛抱強く、中学生・高校生を引き立て、難しいファシリテーションを乗り切ったばかりでなく、役割を楽しみ、充足感を表明していた。2日間を通じて、参加者の間に、共感に基づいた親密さが醸成された。
【参加者からの意見の集約】
「楽しかった」、「年齢の違う人と様々な意見を共有することで視野が広がった」、「またワークショップに参加したい」という意見が半数以上を占めた。そのほか「幸せという価値を測れないものを指標化して数値ではかることに疑問を感じる」、「過去と未来と幸せ指標のつながりを見つけられず悔しかった」、「普段の思考と違うことを考えるには慣れが必要なので、考える事に慣れる仕掛けもほしい
という意見や、留学生から「母国ミャンマーでも対話型ワークショップを導入したい」という感想があった。ファシリテーターからは「若いと打ち解けて対話が活性化するまで時間がかかる、「正解がない中で答えを作っていくのが難しくもあり、やりがいがある」というフィードバックが得られた。